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人が、雷に打たれるとどうなりますか?

落雷による通電が生体内にもたらす損傷を、雷撃傷といいます。人工的な電流が身体を通ったときに負う電撃傷と同様に、皮膚・内臓の熱傷、不整脈(心停止)、呼吸停止を起こします。雷が落ちるときは、高い電圧ですから、数メートル飛ばされることもあります。

電撃傷が、電気器具など電撃傷とで違うのは、以下の点です。

1)死亡するときは即死である。落雷で心臓停止になったらまず助からない。

2)生存者の大部分は、体表面を電流が通り過ぎるので、すぐに回復して後遺症はまれにしかでない。

3)頭部に通電して意識障害になることが多い。

4)電紋(でんもん)という、独特の熱傷が現れる。電紋は、皮膚の熱傷で、樹の枝状・赤紫色の模様のようになって出てくる。

5)のちまで低カリウム血症・神経痛(疼痛)になることがある。

・側撃雷が生死を分けた雷撃傷の2例 臼元ら、日本救急医学会雑誌, Vol. 19 (2008) No. 3 pp.174-179

雷撃傷は、

1)直撃による。

2)落雷を受けた物体からの側撃による。

3)電線などを伝わる高電圧傷害による。

などがあるので、具体的にどうなるかは、少しずつ違います。

このように、皮膚・内臓の熱傷、不整脈(心停止)、呼吸停止などが、雷に撃たれたときの症状です。数メートル飛ばされて、衣服をとると電紋という独特の熱傷がみられたりする点で、単なる感電(電撃傷)とは異なるとされます。