ソーシャルネットワーク見てきた。
Facebookがどうやって生まれたか、どうやって大きくなっていったかみたいなのを実話を元にフィクションで描く話なんだけど、
なんというか、Facebookを題材にして映画化する時、これ以上おもしろくできないだろう!ってくらい見せ方もうまかったしおもしろかった。
見せ方ってのは、訴えられてる場面とどんなことが起こったのか交互に映す方法とか。
不満点としては最後の盛り上がりに欠けるというところか。
現実世界では和解しちゃってるからどうしようもないんだけど、あそこまで乗せてきたんだから、
最後は裁判で戦ってばーん!どがーん!みたいな感じだったらもっとエキサイティングだったんじゃないかなぁと。
見せ方のうまさについてもうちょい突っ込むと、
テクノのかかったクラブでの真っ暗なシーンから、
クラシックがBGMのボート競争のシーンの対比とか綺麗で良かった。
あれはびっくりするよね。意識してるなぁ!って思ったよ。
そういうところから、見てる人を退屈にさせない工夫を感じる。
過去と今(訴えられてる場面)を交互に映すのもそういう意図だろうし、本当にうまい。
こういう題材は普通飽き飽きしちゃう話になりやすいからね・・・
中だるみとかがほとんど無いのはびっくり。神映画。
なんか冒頭から主人公性格最悪だし、あんないい友人からすら訴えられてるし、
こいつは実は悪いやつで、一体どんなひどいことをしたんだろう?それがきっとこのあと明らかになっていくんだ!
と見てる人に思わせて、
徐々に真実が明らかになっていくにつれ、実は違う、主人公は本当はいいやつで、この結果はどうしようも無かったんだ・・・・ということがわかる。誰が悪いってのも無い。
まさに、意外な展開。そう意外に思ってしまうように作られてる。見せてくれるじゃないの・・・。
で、この映画は、こんな大きなサクセスストーリーなのに、
結局はよくありそうな友人同士のゴタゴタ。
スケールは大きいけど、問題ってのは普通の人間関係とおんなじなんだよ。
ってことも言ってるように感じた。
だってそうだよね、友人とのすれ違いや、
ショーンという第三者が入ってくることで今までなんとかうまくできていた関係をかきまわされたり。
そういうのって現実生活でもよくあるじゃない。
基本は普通の人間関係だよっていうのを象徴するのが最後のシーンだと思う。
大成功を収め、どんな友達とも関係を持てるだろう、マークはそういう状況になっているのに
結局一番最初の人間関係のことを気にしている。小さいことだよね。このギャップ。楽しめるなぁ。
あとはいかに実際に会って話さないとトラブルになるかっていうことも伝えてる。
主人公が報告無しで勝手にFacebookを作っちゃったからなんとか兄弟も訴えにきたし、
友人との実生活コミュニケーション不足で問題をたくさん起こした。
こういう感じで、ネット(電話、メール)上だけでの連絡の取り合い、関係は問題を起こすよ、という、
SNSとは全く反対の内容を伝えてるのがいい皮肉が効いてると思うね。深読みですかね。
主人公とエドゥアルドの様々な食い違いは、主人公が報告しなさすぎるのも悪いけど、
お互いがお互いのことを本当に理解しておらず、
エドゥアルドがFacebookのことに関して知識が足りなかったことも大きな問題だったと思う。
Facebookについて無知だからこそ、機能が停止してしまうかもしれないのに口座を止めるなんてSNSに対しては絶対やってはいけないことをしてしまったし、
描かれてはいないけど広告スポンサーも得られなかったのもその無知さ故だったと思う。
エドゥアルドは、Facebookがどういう特性を持っているか全く把握していなかった。
自分の会社のことはきちんと知っておかなきゃいけない、ビジネスは失敗するし自分の地位も危うくする、っていう教訓かも。
あとはこの映画、金を儲けようという人、そうではない人という構図に別れてる気がする。これはちょっと違うかもな。
金を儲けるのが目的ではない主人公に対するのがエドゥアルド、なんとか兄弟達、ナップスターのショーン(ショーンについては主人公と目指すところが同じだからお金儲けは考えて無さそうな感じだけど。)
で、登場するハーバード大の校長はもちろん、金を儲けるのが目的ではない後者で、
人のものをごたごたで奪うよりも自分でイチから創造せよって言ってる。
そういうところからこの映画は、どちらかといえばずるく金を儲けることを考えるのでは無く、この校長が言っていたように自分で創造をせよ、主人公のようなスタイルの方が良いのだ、という風になってるんじゃないかなぁと思う。
うーんどうだろう。もうちょっと考える余地ありですね。
感想はこんな感じです。
ほんとこれ、見て損しないですね。普通におもしろいです。
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