とある漫画でですね、「この世にはなぁ、金よりももっと大切なものがあるんだ・・・。」
という兄を持つ弟の漫画がありましてね。
ふっどうせ「愛」だとか「友情」だとか絆系のことを言うんだろと思っていたんですが・・・・。
あらすじはですね、なんだかあんまりいい兄じゃなかった兄は突然いい子になり、町のみんなにはおはようございまーす！と挨拶をし、それはそれは気持ちのよい青年で、病気で寝込む母のためにバイトも昼夜やりまくり、それぞれの親方には後をついで欲しいと頼みにこられる始末。町の人はあんな気持ちのよい青年は見たことが無いと褒め称える。弟も尊敬する。
しかし、兄がそんなにいい人間になったのは、彼は実は癌だと言われ、余命一年を宣告されたからだったのです。
後一年、残された病気の母と弟のためにできるかぎりバイトをし、よく振る舞い、そう、まぁそうだったのですが、ついに倒れて寝込んでしまいます。
そして弟に言うのです。
「この世にはなぁ、金よりももっと大切なものがあるんだと前に話しただろう？それは・・・健康な体だ。」
愛だとかそんな野暮ったいものではなく、現実的思考の持ち主だったのです彼は！！
なるほどと思いましたね。
「いくら金を持っていても健康な体は買えない。だから、自分の体を大切にしろよ・・・。」
みたいなことを言って逝ってしまいました。
金よりも確かに大切です。健康な体。少年漫画に洗脳されてしまっているわさらには思いつきませんでした。
そして、彼が逝ってしまった後、町の住人たちは嘆くのです。
「ああ、もうあの子の元気な挨拶も聞けないんだわ・・・。あれが無いと、一日が始まった気がしないわ・・・。」
かなり暗いです、みんな。
「おはようございまーす！！」
おやおや？誰でしょう。明るい声で、挨拶が聞こえてきました。
そうです、弟です。兄を亡くした弟がこれからは、兄のような立派な人間になってゆくのです・・・・！
ＦＩＮ
何この茶番
